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 岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年夏、入所者5人が相次いで死傷した事件で、うち1人への傷害容疑で逮捕された元職員の小鳥(おどり)剛容疑者(33)=名古屋市南区=が事件前、夜勤回数についての不満を施設側に伝えていたことが関係者への取材でわかった。施設側は十分な態勢がとれないとして応じられなかったという。

 施設関係者によると、職員は定期的に午後5時から翌日午前9時半の夜勤に入っていた。入所者が死傷した2階は、重い認知症の高齢者を中心に約40人が入所し、日中は10人ほど、夜間は2人の職員で担当していたという。

 小鳥容疑者は16年から勤務。17年8月、5人死傷が発覚した後に施設側から「(報道陣の取材で)騒がれて他の職員にも迷惑になる」と促されて施設を退職した。その後、勤務した建築資材販売会社の採用時に、「それいゆ」での勤務について「夜勤回数が多く、生活に乱れが出てきた」と話したという。

 岐阜県警によると、小鳥容疑者は17年8月15日午後2時10分ごろ、女性(当時91)に暴行を加え、両胸の骨が複数本折れたり、折れた骨が肺に刺さったりするなど2カ月の重傷を負わせた疑いがある。弁護士によると、小鳥容疑者は「おむつを替えただけで、暴行はしていない」と容疑を否認しているという。