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 鳥取大は6日、薬がヒトの体内でどのように代謝されるかを調べるためのヒト遺伝子を持つヒト型ラットの作製に成功したと発表した。開発中の新薬の効き目だけでなく、毒性などに対するヒトへの安全性予測を向上させることができるという。成果はアメリカの科学誌オンライン版に5日付で掲載された。

 ヒト型ラットを作製したのは、鳥取大染色体工学研究センターの香月康宏准教授らのグループ。ヒトの薬物代謝酵素に関係する多くの遺伝子群を載せた染色体1本を人工的につくり、その人工染色体をラットに導入した。ヒトの体内で薬がどのようにとどまり分解されていくかを再現できる。

 新薬開発時には重さ300グラムほどあるラットの10分の1ほどの大きさのマウスが用いられることが多いが、体が小さいために薬の複数回投与や採血ができない。そのため、薬の効き目や毒性がいつまで続くかなど代謝を調べるためにはヒト型ラットが必要だった。

 香月准教授によると、薬物代謝の重要な酵素のヒト遺伝子をラットに導入するのは世界初といい、「医薬品のヒトに対する安全性予測が向上すると共に開発のスピードアップと成功率向上に大きく貢献できると考えられる」と話している。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(長崎緑子)