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 西武が春季キャンプをしている宮崎県日南市の南郷中央公園には「地獄の階段」と呼ばれる名物階段がある。その数、135段。7階建てのビルに相当する高さは、選手を、そして記者をも苦しめる。

 「いや、階段がちょっと……」

 今季加入した内海哲也投手が巨人時代との違いを聞かれて苦笑いすれば、ダッシュを終えた森友哉捕手は「きつい、きつい。足つります」。その高低差は猛練習に励む選手をさらに追い込む。

 丘陵地の頂上に作られたメインスタジアムは標高45メートルの高さにある。ただ、ブルペンがあるサブグラウンドはそこから30メートルくらい低い場所に。捕手や投手はウォーミングアップや走塁練習をスタジアムで行い、その後ブルペンに行くため、練習と練習の合間に地獄の階段を往復する。

 今年、とくにきついのが投手陣だ。今季就任した小野和義投手コーチは下半身をじっくり鍛える方針。ブルペンで投げ込み、ダッシュをし、体重移動のトスバッティングを終え、午後5時ごろ練習を終えて地獄の階段へ。ドラフト6位新人の森脇亮介投手(セガサミー)は「登る前に呼吸を整えて向かっています」。

 ちなみに、往復する量は報道陣が一番多い。スタジアムで山川穂高選手が打撃練習をするといわれれば階段を上り、ブルペンで内海投手が投げるといわれれば慌てて下り……。記者は10日まで現地で取材したが、毎日5~7回は往復し、足腰がガクガクになった。「足で稼ぐのが記者の仕事だ」と新人時代に教わったが、まさにその通り。西武の選手とともに、下半身が太くなった気がした。(照屋健)