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 かつて米国のブッシュ(子)大統領から、金正日政権の北朝鮮、フセイン政権のイラクとともに「悪の枢軸」と非難されたイラン。最近でも、トランプ米大統領がイランを「世界随一のテロ支援国家」と罵倒すれば、イランも最高指導者ハメネイ師が「悪と暴力の権化」とやり返す。ペルシャ湾に面した産油国イランと米国の関係はどうして、ここまでもつれたのか。また、イランの人々は米国にどんな感情を抱いているのか。

 イラン政府にとって米国は、体制転換を狙う「敵国」との位置づけだ。それには幾つかの理由があり、敵視の根は長く、深い。

 イランは1953年、当時のモサデク政権が、米中央情報局(CIA)の関与した軍事クーデターで転覆させられた過去を持つ。また現在のイスラム体制は、79年に親米のパーレビ王朝を打倒した革命で成立している。革命翌年の80年に始まったイラン・イラク戦争では、米国にイラク支援に回られた経験もある。

 さらに、自国の核開発疑惑をめぐり、2011年以降、国連安全保障理事会だけでなく、米国独自の厳しい制裁を科せられ、経済への打撃が続いている。オバマ政権時代の16年には、核合意に基づいて制裁が一部解除されたが、昨年8月以降は、トランプ政権によって再び制裁が復活した。

 一方、米国にとって、イランに対する敵視政策が決定的になったのが、79年11月に起きた在テヘラン米国大使館占拠人質事件だ。解決までに444日かかり、米政権と米国民に強くイランへの嫌悪感を刻み込んだ。

 これに加え、米国内ではイランと対立するイスラエルロビーや、親イスラエルが多いキリスト教福音派の存在が大きく、米国の対イラン政策に影響を及ぼしている。政治家にとって、イランへの敵視が、選挙の票や資金集めに役立つ構図ができている。特にトランプ氏は福音派を最大の支持母体にしており、長女イバンカ氏の夫で敬虔(けいけん)なユダヤ教徒のクシュナー氏が大統領上級顧問を務めるなど、政権内に親イスラエルの考えをもつ幹部が多い。

 トランプ政権の誕生後、イランの首都テヘランなどで行われる反米デモは激しさを増している。ただ、参加者は国民の一部で、イラン人の米国観は複雑だ。

 テヘランではiPhoneなど…

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