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 沖縄県名護市辺野古への米軍基地建設で埋め立ての是非を問う県民投票が14日告示される。全県で実施するために、「賛成」「反対」「どちらでもない」の3択となった。国策を問う住民投票が示す民意の行方によって、24日の投開票日以降は政府の対応も改めて問われることになる。

 3択になったのは、政治的妥協の産物だ。当初は賛成、反対の2択だったが、沖縄市など5市長が「多様な民意はすくえない」などと不参加を表明。県民の3割が投票できない状況を憂慮した県議会の知事与党会派が「どちらでもない」を加えることで歩み寄り、全県実施にこぎつけた。

 同じように国策をめぐる住民投票を行う際、第三の選択肢を加えたケースはある。2001年、東京電力柏崎刈羽原発でのプルサーマル計画の是非を問うた新潟県刈羽村。賛否2択では住民投票を嫌がる声が村内にあり、計画に中立的な立場で住民投票運動に取り組んだ当時村議の住職、吉田真澄(しんちょう)さんらが「保留」の選択肢を条例案に入れた。吉田さんは「保留がなければ実施できなかった可能性もあった」と振り返る。

 「保留」の解釈をめぐっては激論になった。賛成派は「村長一任だ」、反対派は「計画の棚上げだ」などと意見が割れ、品田宏夫村長は「意味を限定できない」と解釈を示さないまま投票に。結果は反対53%、賛成43%、保留4%。賛成に保留を加えても反対を上回らず、解釈の議論は雲散霧消したという。

 住民投票に詳しい上田道明・佛教大教授によると、条例を元にした住民投票の過去425件のうち、中間的選択肢があるのは6件で、最も多数を集めた場合でも12%だった。上田教授は「『どちらでもない』という人は棄権か、白紙で投票する。選択肢として必要ない」と指摘する。今回の県民投票が3択になったことで、仮に賛否が拮抗(きっこう)すれば、結果に出た「民意」の解釈をめぐって混乱する可能性は残る。

■政府、過去には民意を無視…

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