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 日産自動車は12日、2018年4~12月期決算を発表し、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などの罪で起訴された前会長カルロス・ゴーン被告(64)が2009~17年度に役員報酬を過少記載したとされる分の総額、計92億3200万円を一括して計上した。

 これに伴い、過年度の有価証券報告書に記載したゴーン被告の役員報酬について訂正する方針も示した。ただ、ゴーン被告への役員報酬の支払いは当面見送る。ゴーン被告の不正を巡って日産が検討中の損害賠償請求などを踏まえ、支払いの可否を決める見通しだ。

 西川(さいかわ)広人社長兼CEO(最高経営責任者)は横浜市の本社で開いた記者会見で「いろいろな側面で考えていくが、支払いをするとは思っていない」と支払いに否定的な見方を示した。

 ゴーン被告は10~14年度に計約50億円、15~17年度に計約40億円の役員報酬を有価証券報告書に実際より少なく記載した同法違反の罪で2度にわたり起訴された。法人としての日産も同じ罪で起訴されている。

 日産は内部調査の結果、東京地検特捜部が立件していない09年度の役員報酬についても2億4600万円の過少記載があったとして、あわせて計上した。(木村聡史)