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 イスラム教徒の女性が髪を隠すために巻く布「ヒジャブ」を、京都の着物レンタル店が和柄で作り、貸し出している。近年、訪日客が増え、イスラム教徒の観光客から「着物に合うヒジャブはないのか」との問い合わせが多くなったためだ。

 2月から貸し出しを始めたのは「京都着物レンタル夢館(ゆめやかた)」(京都市下京区)。着物の端切れや、貸し出さなくなった着物をリサイクルして、25種類のヒジャブを用意している。

 数年前からインドネシアやマレーシアなど、イスラム教徒が多い国の観光客からの問い合わせが増えたため、スタッフから「せっかくなら着物に合う和柄のヒジャブを作ってはどうか」と声が上がり、昨年12月から制作を始めた。インドネシア人でイスラム教徒のシャナス・ダフニさん(25)と、家族にイスラム教徒がいるフランス人のサマー・マンスールさん(29)の2人が制作を担当する。

 ヒジャブは正方形の薄い布を三角形になるように半分に折って二枚重ねにし、頭に巻くものが多い。着物の生地を重ねると厚くて蒸れることがわかり、はじめから三角形に裁断することにした。巻いたとき柄が前に来るように工夫するなど何度も試作を重ねた。

 初めての客はインドネシア人の中年女性。着物に合わせて黒地に和柄の入ったものを選んだ。ホームページで英語とインドネシア語で案内したところ、問い合わせはさらに増えた。

 シャナスさんは「本物の着物の生地で作ったヒジャブなので、喜んでもらえると思う。ムスリム(イスラム教徒)だからこそできるおしゃれを楽しみながら、京都散策をしてほしい」と期待を込める。

 今後は夏用のヒジャブもつくり、50種類ほどに増やす予定。当面は着物代に追加料金300円(税別)で貸し出す。問い合わせは、075・354・9110へ。(興津洋樹)