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 年を取った猫が余生をすごす「老猫ホーム」が高知県須崎市にある。「ねこセカンドハウスこむぎ」。東京都から移住した動物看護師が昨年始めた。有料で最期まで猫の面倒を見る。

 JR須崎駅のほど近くに、空き家を改装した3階建ての建物がある。引き戸を開けると、元々は捨て猫だった店長のこむぎ(1歳9カ月)が迎えてくれた。1、2階は旅行者がペットと一緒に泊まれるゲストハウスで3階がホームになっている。

 ホームには現在、メスの猫2匹が暮らす。2匹とも人によくなつき、近づくとすりよってくる。子供のアレルギーを心配した家庭から引き取られてきた。

 運営する武田真優子さん(34)は頻繁に飼い主に猫の写真を送り、近況を知らせる。「ペットを飼えなくなったとき、殺処分でも里親でもない選択肢をつくりたかった」と話す。

 武田さんは以前勤務していた都内の動物病院で、飼い主の高齢化や病気により、ペットの世話に不安を抱える人を見てきた。ペットの健康について気軽に相談できない人もいた。

 「安心してペットを最期まで預けたり、ペットの介護方法を相談したりできる場所をつくりたい」。都内には病気になったペットの介護をする「老犬ホーム」や「老猫ホーム」が広まりつつあった。地方にも場所をつくりたいと、2016年、四万十町に移住した。その後、須崎市の専門学校の講師になり、17年、市に移住した。

 高知市内にも親戚の猫の世話をするため、中土佐町まで通っている高齢男性がいた。「親戚も猫の面倒を見られないが、自分もいつまで通えるか」と話す男性に、「高知でも、老猫ホームの需要がある」と感じた。

 17年10月に「こむぎ」をプレオープンさせ、現在は12歳以上の猫を対象に月4万円で面倒を見る。猫のしつけや災害時のペットとの同行避難の方法もインターネット(https://note.mu/pta_moff別ウインドウで開きます)で発信している。

 武田さんは「夢は高齢者施設や病院のすぐ近くにペットのセカンドハウスをつくって、飼い主とペットがずっと会えるようにしたい」と話す。問い合わせは「こむぎ」(0889・59・1462)。(森岡みづほ)