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 「役員決めが終わらず帰れない」「辞めたくても辞められない」―。PTAに関する市民の悩みの声を受け、兵庫県川西市は、役員経験者や有識者らを招いてPTAの問題点などを話し合う検討会を置く。2年ほどかけて議論し、運営のモデル作りをめざす。自治体がPTAについて、こうした議論の場を設けるのは異例だ。

 13日に公表した新年度予算案に、検討会の委員報酬など約70万円を盛り込んだ。検討会には現役役員や有識者、校長らを委員として招き、入退会のあり方や運営に関する負担軽減の方法などを議論する。2020年度末までにモデル的な運営方法を示すことをめざすが、入会の意思確認をしないまま、自動的に会員にするケースなど「明らかに問題がある」とするものについては、前倒しで対応することも検討している。

 昨秋の同市長選で、越田謙治郎市長がマニフェストに「保護者の負担軽減」をめざし、「PTAのあり方検討会」を設置すると掲げて初当選した。有権者から「PTAをなんとかしてほしい」という声が多くあがったためで、市長肝いりで検討に乗り出すことになった。越田市長は「役員が1年ほどで交代するため、『我慢して時間をやり過ごした方がいい』と考えてしまう人が多い。であれば、市がきちんと話し合う場をつくる必要があると考えた」と話す。

 PTAは学校と別組織の「任意団体」のため、自治体は運営方法などで住民から相談があっても距離を置く場合が多い。だが、昨年はさいたま市や大津市が運営改善のために学校長ら向けの手引やチェックリストを配るなど、自治体が改善へ向けて動くケースも出始めている。(田中聡子)