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 不思議な形のバットだな、と勘違いした。DeNAの若手が使うもののグリップエンドが、ぽこっと膨らんでいた。これは米国の「ブラストモーション社」が開発したセンサー。スイングの速度やバットの軌道などを測定できる。

 2年目外野手の楠本は、昨シーズン中から使っているという。「ヒットの確率を上げるために、一つの目安として参考になる資料です」。このキャンプでは打撃ケージの脇から撮影してもらい、データと映像の両面で入念に確認している。

 センサーの記憶装置が球団のタブレット端末と同期され、クラウドで共有される仕組みだ。数値化されるのは、振りの加速度や体の傾きなど、主に11項目。選手にとっては自分のスイングが客観視され、体のコンディションも把握できる。振った数や強度も分かるため、「練習をサボれない」という声も上がる。

 本場の米国では、広まりつつある。2017年にルーキーリーグで始まり、昨年からマイナーリーグ全体に広がった。17年のワールドシリーズを制したアストロズも導入。指標の「基準値」ができつつあり、編成面で役立てられるという。

 DeNAの場合、若手の傾向を見るだけでなく、主力の数値も参考として欲しいようだ。8日に初めてセンサーをつけた17年の首位打者・宮崎は、「他の選手との違いや特徴を教えてもらいました。また機会があればやりたいですけど、正解は分かりません」。先端機器は、チーム打率と得点がリーグ最下位だった打線の上向きに一役買うか。(井上翔太)