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 東京五輪は目指さない――。五輪新競技に採用されたスポーツクライミングのトップ選手が、そんな決意で壁を登っている。順天堂大3年の21歳、池田雄大(ゆうだい、千葉県連盟)。

 10日、東京・昭島市であったスピードの日本一を決める第1回ジャパンカップで、東京五輪メダル候補の楢崎智亜(ともあ)や藤井快(こころ、ともにTEAM au)らを抑えて初代王者に輝いた。「ここは(優勝を)取っておかないといけないと思っていた」。池田は、15メートルの壁をどれだけ速く登れるかという「スピード」の専門選手だ。

 五輪で実施されるスポーツクライミングは「複合」という形式。完登したコースの数を競う「ボルダリング」、到達した高さが問われる「リード」に、「スピード」を合わせた3種目を1人の選手が全てこなし、総合ポイントで順位が決まる仕組みだ。五輪競技に採用されるまで、3種目全てに取り組む選手などほぼいなかったが、やらない限り五輪には出られない。結果、多くの選手たちが戸惑いながらも3種目と向き合うようになった。

 池田はその道を選ばなかった。「ボルダリングもリードも好きだけど、スピードを極めたい。スピードの世界で、トップ層まで行きたい」。クライミング界のトレンドに背を向け、五輪より、愛する1種目を追求することに価値を見いだした。

 クライミングとの出会いは、高…

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