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 埼玉県内の高校図書館に勤める学校司書らが選ぶ「司書が選んだイチオシ本2018」が決まった。高校生にいい本を読んでもらいたいと様々な工夫を試みる本のスペシャリストが投票した結果、「リアルサイズ古生物図鑑 古生代編」(技術評論社)が1位になった。

 この企画は2010年に始まり今年で9回目。若者の読書離れに歯止めをかけようと高校図書館で働く司書有志が始めた。17年11月から18年10月までに出版された本を対象に、学校司書ら118人が1人3冊までを選びインターネットによる投票で決めた。

 その結果、「リアルサイズ古生物図鑑」が1位に選ばれた。著者のサイエンスライター土屋健さんは埼玉県出身。見るだけでも楽しい古生物だが「全長1メートル」「胴の長さ5メートル」といった数字だけではなかなかつかめないサイズ感を、現在の様々な風景と比べることでリアルな大きさとして実感できるのが特徴だ。

 企画に立ち上げから関わってきた県立浦和第一女子高校の主任司書である木下通子さん(54)は「今回はビジュアル系の本が上位にきたのが一つの特徴。絵や写真を楽しみながら深く知るという読書傾向も示している」と話している。

 恒例の「イチオシ本」の小型パンフレットも作成。1~10位の各本の著者、担当編集者のコメントが寄せられているのは埼玉の学校司書への信頼の証しとも言える。司書になって3年目の立木茉梨さん(29、志木高校)は「生理ちゃん」(KADOKAWA)、新井直也さん(29、小川高校)は「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。」(サンクチュアリ出版)に投票。これらの作品にも楽しい一言コメントが添えられている。

 16日から県内57の書店と100の図書館でイチオシ本を紹介するフェアを開催、パンフレットも置かれている。ユーチューブでもイチオシ本発表の動画を「埼玉 イチオシ」などと検索して見ることができる。(佐藤太郎)

イチオシ本2018の順位

①リアルサイズ古生物図鑑(技術評論社)

②そして、バトンは渡された(文芸春秋)

③みえるとか、みえないとか(アリス館)

④黒板アート甲子園作品集(日東書院本社)

⑤愛なき世界(中央公論新社)

⑥AI vs.教科書が読めない子どもたち(東洋経済新報社)

⑦風に恋う(文芸春秋)

⑧青少年のための小説入門(集英社)

⑨54字の物語(PHP研究所)

⑨ブロードキャスト(KADOKAWA)