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 大阪府箕面市の集合住宅で当時4歳の男児が母親らから暴行を受けて死亡した事件で、傷害致死罪などに問われた母親の交際相手で無職松本匠吾被告(25)と知人の大倉敏弥被告(21)に対する裁判員裁判の初公判が15日、大阪地裁(大寄淳裁判長)であった。両被告は起訴内容をいずれも認めた。

 起訴状によると、両被告は2017年12月24日夕~同25日未明、箕面市の筒井麻衣被告(27)=同罪などで起訴=の自宅で、筒井被告と3人で長男歩夢(あゆむ)ちゃんの腹部に強い衝撃を与える暴行を加えて死亡させたとされる。3人は同年12月中旬からこの事件までの間にも歩夢ちゃんや当時2歳の弟を殴り、打撲を負わせたとされる傷害罪にも問われている。筒井被告は公判前整理手続きが続いている。

 捜査関係者に対する事件直後の取材によると、歩夢ちゃんが亡くなる前日の24日のクリスマスイブに被告3人が歩夢ちゃんと次男を連れて外出。スーパーでオードブルを購入し、歩夢ちゃんの祖父からもらったクリスマスケーキを持って帰宅した。だが夕方に5人で食卓を囲んでいた際に「食事をこぼした」として暴行が始まったという。

 この事件をめぐっては、16年5~6月に大阪府池田子ども家庭センター(児童相談所)がネグレクト(育児放棄)の疑いで歩夢ちゃんと次男を一時保護。事件の約3カ月前には保育所職員が異変に気付いて「死に至る危険もある」と市の担当者に伝えていたが、新たな対応は取られなかった。

 歩夢ちゃんが亡くなる半月前には保育所職員が家庭訪問して次男の顔に青あざがあるのを発見したが、筒井被告は「階段から落ちた」と説明した。市はこうした状況を児相や警察に通報しておらず、関係機関の連携不足が浮き彫りになった。(畑宗太郎、永井啓吾)