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 タイのタクシン元首相派の主要政党、タイ貢献党が15日夕、3月の総選挙に向けた大規模な集会をバンコクで開いた。同党は最新の世論調査でも支持率で首位を走っており、幹部らがクーデターで覆された政権の奪還を訴えた。貢献党の姉妹政党、タイ国家維持党が王女擁立問題で解党の危機にあるが、演説ではだれも触れなかった。

 バンコク都庁前の広場には約3千人の支持者が集まった。壇上には党幹部が勢ぞろいし、2014年のクーデター以降、4年以上にわたる軍事政権下で庶民の経済が悪化したと批判。党の首相候補の1人、スダラット元保健相は「経済の問題を解決できるのは貢献党だけ。(政治を)軍ではなく、我々のようなプロの政治家に任せるべきだ」などと訴えた。

 総選挙は、軍政のプラユット暫定首相を首相候補にかつぐ親軍政派と、農村や都市の貧困層の支持を受けるタクシン派を軸に展開するとみられている。

 その中で、国家維持党がウボンラット王女を首相候補に擁立しようとして断念し、選挙管理委員会から解党を申し立てられたことはタクシン派にとって痛手だが、貢献党は「別の党のこと」(党幹部)と一線を画すことで、影響を最小限にとどめようとしているとみられる。

 国家維持党の解党をめぐっては、是非を判断する憲法裁判所が27日に最初の審理を開く。(バンコク=貝瀬秋彦)