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 新たにプロ野球担当になり、ヤクルトのキャンプを取材して驚いた。「こんなに長くやるの?」。昨年まで大相撲の担当で稽古が午前中で終わるのに慣れていたから、練習が気が遠くなるほど長い。

 例えば、若手野手のメニューはこうだ。朝8時半に始動し、午前中は主に守備。午後は打撃と走塁をローテーションで回し、夕方には特守や特打。日が傾いてからは室内で筋力トレーニングをして、帰るころには夜の7時を回る。

 「とにかく量が違う」と、ドラフト8位の新人・吉田(明治安田生命)も面食らったようだった。初日の練習後には左足、2日目には右足がつったらしい。「たくさん食べるタイプなのに、食欲までなくなった」と、力なく笑った。6日には特守で宮本ヘッドコーチのノックを約1時間受け、終わったときにはふらふらですぐには立ち上がれなかった。

 この「地獄のキャンプ」は昨年からだ。前年に96敗を喫して大差で最下位に終わったことを受け、意識改革と基礎体力強化を目的に始まった。昨季は2位と一定の成果が出て、小川監督は「ホッとして甘えが出ないように継続していく」。結果、ハードな練習の継続が決まった。

 チームの顔の山田哲は「めちゃきついけど、成長していると感じられる練習なので頑張れる」。選手はおおむね前向きだ。ただ、無理だけは禁物だ。角界では一つのけががきっかけで引退に追い込まれた力士もいた。休みもしっかり取って、万全の状態でシーズンを迎えてほしい。(菅沼遼)