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 河野太郎外相は16日夕(日本時間17日未明)、訪問先のドイツ・ミュンヘンで、ロシアのラブロフ外相と約1時間半会談した。安倍晋三首相とプーチン大統領が昨年12月に任命した交渉責任者による2回目の平和条約締結交渉だが、会談は平行線に終わり、具体的な進展は示せなかった。

 ラブロフ氏は、会談後の記者会見で「ロシア側からはいかなる期限も設けない。計画するのは不可能だ」と語り、首相が視野に入れる、6月に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせたプーチン氏の来日時の大筋合意を否定した。

 また、ラブロフ氏は「平和条約締結のための譲ることのできない最初の一歩」として、第2次世界大戦の正当な結果として北方領土がロシア領になったと認めるよう改めて強調。「日本が、4島を含む全てのクリル諸島(千島列島)の主権をロシアが有することなど、第2次世界大戦の結果を認めることが不可欠だ」と述べた。

 今回の会談は、首相が目指す「日ロ双方の国民が受け入れ可能な解決策」に向けた一致点を探れるかが焦点だった。河野氏は会談後「双方が受け入れ可能な解決策について突っ込んだ議論を行った」と記者団に語ったが、「一足飛びにゴールに行くということにはなかなかならないかと思う」と述べ、長期化は避けられないという認識を示した。歴史認識などの問題については「交渉の中身については差し控える」とした。

 日本側の説明によると、両外相は、実務的な交渉担当者の森健良外務審議官とロシアのモルグロフ外務次官による2回目の交渉を近く行うことで一致。次回の両外相による交渉は、日本で開催することも決めた。(ミュンヘン=竹下由佳、喜田尚)