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 茨城県は緊急性の高い救急医療現場に派遣するドクターヘリに出動要請が重なった場合に備え、県防災ヘリに業務を補完させることを決めた。7月から運用を開始する。14日に医療チームの派遣で協力する3病院と協定を結んだ。

 ドクターヘリは、医師や看護師などの医療チームがヘリコプターで救急現場に向かい、病院搬送を待たずに現場で治療を始めるシステム。県内であれば、30分程度で救急車との合流地点に到着できるため、脳出血など緊急性の高い疾患で救命率の向上につながっている。

 県は2010年7月から水戸医療センター(茨城町)と水戸済生会総合病院(水戸市)の2カ所を拠点にドクターヘリ1機を運航している。出動要請は年々増加していて、11年度の724件から17年度は1147件になった。

 ただ、出動増に伴って、同時刻に要請が重なったことが原因で出動できなくなるケースも増えている。県医療政策課によると、重複要請で未出動となったのは11年度は37件だったのに対し、17年度は156件に上った。

 対応策として県が活用を決めたのが、山岳遭難や水難事故の救助活動などに使われている県の防災ヘリだ。重複要請があった場合、防災ヘリは協力病院に立ち寄って医療チームを搭乗させたうえで、現場に向かう。

 防災ヘリは県内に1機で、医療チームを出す協力病院は、土浦協同病院(土浦市)、筑波大付属病院(つくば市)、筑波メディカルセンター(同市)の3病院が担う。

 同課は「防災ヘリは本来の業務があるため活用できる時間は限られるが、うまく運用をはかることで、救命率の向上につなげたい」としている。

 

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(重政紀元)