拡大する写真・図版 火事に遭ったワタボウシタマリンのペア。左が死んだ雌=2019年2月9日、栃木県那須町の「那須どうぶつ王国」提供

[PR]

 栃木県那須町の「那須どうぶつ王国」は18日、絶滅危惧種のサル、ワタボウシタマリンのペアの展示場から出火し、雌が死んだことを受け、佐藤哲也園長が記者会見し、陳謝するとともに事故の再発防止を誓った。

 現場の展示場は広さ約10平方メートル。17日朝のミーティング後に飼育担当者が異変に気付いた。エアコンが焼けて溶け落ちた状態で、すでに煙や火の気はなく、すすで展示場内全体が汚れていたという。雌は地上1メートルほどの巣の中で死んでおり、雄は床にうずくまっていた。雌の死因は煙を吸い込んだことによる熱傷や一酸化炭素中毒が考えられ、雄は手当てされて快方に向かっているという。

 佐藤園長は悲痛な表情で「突然のことで大変驚き、とても残念です。大切な動物を死なせてしまった」と頭を下げた。警察と消防の調べによると、エアコンの電線を延長工事した接続部分から出火したらしいという。

 死んだ雌は昨年8月に東京・上野動物園から借り入れていた。雄は一昨年3月に神戸市の姉妹動物園から移送していた。子猫ほどの大きさ、体より長い尻尾、白い綿帽子をかぶったような顔、ぴょんぴょんと跳びはねる様子などが子どもたちに人気だったという。

 どうぶつ王国では、希少な動物種の保全に取り組んでおり、ワタボウシタマリンも繁殖を目指して昨年11月から同居を始めたばかりだった。(池田敏行)