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 宇宙に浮かぶ星のように美しい輝きを放ち、優麗な華やかさを誇ることで知られる曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん、国宝)など大阪市の藤田美術館が所蔵する国宝9件、国重要文化財53件のすべてを紹介する「国宝の殿堂 藤田美術館展―曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき―」の概要が19日、東京都内で発表された。同展は4月13日~6月9日、奈良市の奈良国立博物館で開かれる。

 藤田美術館は明治の実業家、藤田傳三郎(でんざぶろう、1841~1912)とその子息が収集した日本やアジアの美術品約2千件を所蔵。2022年春までリニューアル工事で閉館中のため、館外での展覧会が企画された。

 中国・南宋(1127~1279)から伝わったとされる曜変天目は、専用の照明と展示ケースで360度から鑑賞できる。明治時代の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)などで流出した仏教美術にもスポットをあて、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)絵(14世紀、国宝)や快慶作の地蔵菩薩(じぞうぼさつ)立像(13世紀、国重文)など、かつて興福寺にあった美術品も紹介する。地蔵像は今回、X線CTスキャン調査を実施。鎌倉期に一般的な寄木造(よせぎづくり)ではなく、一木(いちぼく)造とわかった。

 絵巻物など一部の展示品は前期(5月12日まで)と、後期(5月14日から)で入れ替えがある。問い合わせは奈良国立博物館ハローダイヤル(050・5542・8600)へ。

 同展は奈良国立博物館と朝日新聞社などが主催し、藤田美術館が特別協力する。(編集委員・小滝ちひろ