[PR]

 優れた報道で国際理解に貢献したジャーナリストに贈られるボーン・上田記念国際記者賞の2018年度の受賞者が18日、朝日新聞ニューヨーク支局の金成(かなり)隆一記者(42)と日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之記者(53)に決まった。

 金成記者は00年に朝日新聞に入社し、神戸支局、静岡支局、大阪本社社会部などを経て14年9月からニューヨーク支局員。

 16年の米大統領選以降、「トランプ旋風」の実態を探るためラストベルト(さび付いた工業地帯)などを集中的に取材。熱狂的な支持者の声をもとに、トランプ大統領誕生の背景となった米国社会の深部に迫ったルポを連載した。

 昨年は、オハイオ州でアパートを約3カ月借りて「住民目線」で支持者に迫ったルポ「トランプ王国 熱狂のあと」を朝日新聞デジタルで連載。トランプ氏支持者らの微妙な心境の変化をわかりやすく伝えた。

 公益財団法人「新聞通信調査会」がつくる同賞委員会は授賞理由を「現場取材、定点観測で実感したことを、米国社会全体の地殻変動のなかで位置づけようとしている。取材での発見は、米国社会の分断、底流の変化そのものがトランプ現象を生んだのではないかといった示唆を与える」と説明した。

 秋田記者は1987年入社。流通経済部、北京支局、ワシントン支局などを経て、編集委員兼論説委員を務めた。17年から現職。米中や北朝鮮の核問題などを、「多くの秘話を織り込みながら、深みのある分析記事、論評を書き続けた」(同調査会)としている。