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 本のネット通販や電子書籍の普及で元気のない日本の書店業界に今秋、台湾随一の書店、誠品(せいひん)が参入する。創業者が掲げた「命に響くような一冊」を探れる場にしようと、売れ筋や流行にこびない独自の品ぞろえで勝負する。目利きは本にとどまらず、雑貨やアートにも及ぶ。台湾の現代文化を支える誠品は、日本でどんな店をつくるのか。

 台北市中心部の市政府駅近くに、米CNNが2016年に選んだ世界で最もクールな百貨店の一つがある。書店を中心とした商業施設、誠品生活松煙店だ。パリのボンマルシェやロンドンのハロッズ、東京・新宿伊勢丹などと並んで入った。

 店内の目立つ区画に置かれているのは高級ブランドではなく、若手のデザイナーの衣服や雑貨。まずは棚に並べて販売し、人気が出れば売り場を貸す。さらに認められれば、香港や中国にある店舗へ出店させる。

 「場所貸し」の商業施設とは違い、独自にデザイナーを発掘し、育てる発想は、ベストセラーに迎合しない書籍販売にも通じる。書店は毎月8~10冊、読者に提案する本を決める。創業から30年。店員が蓄積した知識と感覚が、圧倒的な競争力の源泉だ。

 松煙店は飲食施設やホテル、映画館も併設する。呉旻潔(ウーミンチエ)会長(40)は「今、世の中にモノがあふれている。文化的な雰囲気や、展開する活動から他の店との差を生み、商品の温かみやストーリーを感じられる店にしたい」と話す。

 誠品の18年の売上高は180億台湾元(約650億円)。店舗網は台湾に43、香港に3、中国に2と中華圏に広がる。ビジネスの中核を貫くのは、命に響くような一冊を探る「生命閲読」という創業者独特の考え方だ。

 誠品は元々、ホテル向け厨房(…

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