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 ホンダが英国南部のスウィンドン工場での生産を終えると発表し、欧州連合(EU)からの離脱を巡る混乱が続く英国に衝撃が広がっている。ホンダは離脱問題が生産撤退の理由ではないとしているが、先の見えない離脱問題に産業界はいらだちを強めている。雇用や経済への影響が大きい自動車メーカーによる生産撤退の表明に至っても、混乱は深まるばかりだ。

 「ショックとしか言いようがない」。スウィンドン工場で品質点検工程のドライバーとして働くジェイソン・ニューポートさん(42)は19日朝、涙ぐみながら言葉を絞り出した。

 この工場で23年間勤めてきた。妻を含めて親類10人ほどがホンダの従業員だという。9歳と4歳の子どもがいる。「ホンダはこの地域では給料はいいし、すばらしい職場だった。この仕事がなくなったら、どうやって子どもを養っていくのか。不安しかない」

 ニューポートさんによると、19日午前8時(日本時間同日午後5時)に、工場の幹部から職場で生産撤退についての説明を受けた。生産撤退後の雇用については「労組と協議するという説明があっただけ」だという。早朝から働くニューポートさんは通常、午後2時半で午後のシフト勤務に入る従業員と交代するが、この日は説明会の後の生産は中止され、帰宅するように指示があったという。

 生産ラインで働くマーティン・グッドマンさん(61)によると、工場の幹部は生産撤退の理由について、電気自動車(EV)への需要のシフトに伴って日本などでのEVへの投資に集中すること、欧州市場の販売の伸びが見込めないことの二つを挙げた。EU離脱の影響については「関係ない」と説明したという。「EU離脱の影響も少しはあるかもしれないが、この工場は(関税がかかる)北米向けの生産が多いので離脱は大きな理由ではないと思う。非常に悲しい1日だ」と話した。

悩みの種だった英国工場

 「グローバルでの生産配置と能力の適正化を考えた。ブレグジット(英国のEU離脱)とは関係ないことをご理解いただきたい」

 都内のホンダの本社で記者会見した八郷(はちごう)隆弘社長は、記者団との質疑が始まる前に、こう念を押した。報道陣からは離脱問題との関連を問う質問が矢継ぎ早に飛んだが、八郷氏は「関係ない」との説明を繰り返した。

 ホンダの欧州事業は長年苦戦続…

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