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 日が沈みはじめ、名古屋駅前も人影がまばらになった。駅西口のすし屋で、店主の倉科(くらしな)博之さん(74)は、開店前から出前の注文に追われていた。

 客が一人、また一人と入ってくる。12坪、18席の店で黙々とすしを握り、妻ミキエさん(72)が瓶ビールを客に運ぶ。

 常連の男性客(62)がカウンター越しに言う。「最初に店に来たのって、小学生のときだっけ?」。倉科さんが答える。「中学の時じゃなかったか」。客が返す。「そうだ、おやじと一緒に来たんだ」

 昨年の大みそかのことだ。

 おれにも順番がめぐってきたんだな。倉科さんは客と会話を交わしながら、自身の父親のことを思い出していた。

 父親が「駅裏」と呼ばれていた…

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