写真・図版

[PR]

 ののちゃん インフルエンザやノロウイルスがはやっているね。

 藤原先生 こまめに手を洗い、予防しようね。

 のの は~い! でもインフルエンザワクチンは受けたけど、ノロウイルスのワクチンは受けたことがないなあ。

 先生 それはまだないのよ。

 のの ワクチンがある感染症と、ない感染症があるんだ。

 先生 ののちゃんが受けたことのあるワクチンは?

 のの 自分では覚えていないけれど、はしか(麻疹)や風疹がはやっているというニュースを見ている時に、お母さんが、お兄ちゃんも私もワクチンを受けたから感染の心配はない、と言ってたような気がする。

 先生 ののちゃんのお母さんは、予防接種についてはしっかりしているのかな。

 のの ところで、どんな感染症にはワクチンがないの?

 先生 細菌やウイルスのような病原体が原因の感染症はたくさんあるけれど、その中ではワクチンがあるものの方が少数派よ。ワクチンのない感染症の方が圧倒的に多いの。

 のの そうなんだ。じゃあ、ワクチンがない感染症があるのはなぜ?

 先生 それを理解するには、ワクチンの作り方を知らないとね。ワクチンを作るには、まず病原体を増やす必要がある。人に打っても病気を起こさないように、無毒化したり弱毒化したりした後、他の成分も加えて注射できるような溶液にする。そして、人に接種しても安全かどうかという点に加え、本当に感染症を防ぐ効果があるかどうかも確認して、初めて製品になるの。

 のの たくさんの手順を踏んでできるんだね。どの部分が難しいからワクチンが作れないのかな。

 先生 病原体によって違うの。ノロウイルスは増やすのが難しくて、ワクチン開発がうまくいかなかったの。最近は、昆虫の細胞や植物を使って人工的にウイルスの外側の殻の部分と似たものを作り、それでワクチンを作ろうと試みられているよ。

 のの 他には?

 先生 おとなの結核のように、ワクチンを工夫して作ろうとしながら、なかなか感染を防ぐだけの効果が出ないものもたくさんあるの。実用化されたワクチンは、多くの失敗の繰り返しの末にようやくできたのだから、最大限に利用して、ワクチンで防げる病気はワクチンで防がないともったいないね。天然痘のように、ワクチンのおかげで地球上から消えた感染症もあるのよ。

 のの そうだね。注射をする時にチクッと痛いけど、今度から嫌がらないで我慢するよ。

(取材協力=国立感染症研究所感染症疫学センター第三室長・多屋馨子さん、同研究所ウイルス第二部第一室長・染谷雄一さん、構成=大岩ゆり)

質問をお寄せ下さい

 住所、郵便番号、名前、年齢、電話番号、学年または職業を書いて〒104・8011 朝日新聞科学医療部 ののちゃんのDO科学係へ。メールはscience@asahi.comメールするへ。採用された方には3000円分の図書カードを差し上げます。

<アピタル:ニュース・フォーカス・ののちゃんのDO科学>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/