[PR]

 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が死亡してから24日で1カ月。今回も、過去の虐待事件で繰り返し指摘されてきた、威圧的な親への対応や児童相談所など関係機関の連携不足といった問題点が指摘されている。過去の教訓はなぜ生かされないのか。

 「再発防止に向け、児童相談所や県の対応の問題点をしっかり検証する」。千葉県の森田健作知事は21日、心愛さんの事件の検証委員会でこう述べた。まず、今回の「問題点」として挙がるのが親への対応だ。

 「お父さんにぼう力を受けています。先生、どうにかできませんか」。2017年11月6日、心愛さんは小学校のアンケートで訴えた。県柏児童相談所は翌日、心愛さんを一時保護。12月、心愛さんが親族宅で暮らすことなどを条件に保護を解除した。

 ところが、野田市教育委員会は18年1月、父親の勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=に威圧的に迫られ、「恐怖感に屈し」て、心愛さんが書いたアンケートの写しを渡した。さらに、児相職員は親族宅で父親から「名誉毀損(きそん)で訴える」「今日連れて帰る」などと迫られ、2月に父親がいる自宅への帰宅を黙認したとされる。

 市や学校、児相間の情報共有も滞った。

 児相が心愛さんの帰宅を小学校に伝えた記録はなく、児相も学校も帰宅後に一度も家庭訪問をしなかった。さらに、今年1月7日に父親は「(心愛さんが)沖縄にいる」と学校に欠席の連絡を入れていたが、長期欠席は虐待を疑わせる強いサインなのに、学校は児相に連絡しなかった。

 また、心愛さんが沖縄県糸満市から野田市に転居した17年8月以降、野田市は糸満市から、父親から母親へのDV(家庭内暴力)の可能性を示唆されていた。DVは虐待と結びつきやすく、重大な情報だが、野田市は児相や警察などでつくる「市要保護児童対策地域協議会」に伝えなかった。一方、柏児相は心愛さんの一時保護中に母親と面談し、DVが続いている可能性を認識しながら、市に伝えなかった。森田知事は21日の検証委で「関係機関との情報共有、連携の課題についても検証する」と述べた。(上嶋紀雄、寺崎省子)

隣の市でも同様の問題事例があったのに

 「去年、二度と起きないようにと決意を新たにしたが、こんなに短い間に同様のことが起きる」。塩崎恭久・元厚生労働相は22日の自民党の勉強会でこう嘆いた。一連の問題は、過去の虐待事件の検証で何度も明らかにされていることだ。

 例えば威圧的な親への対応をめ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら