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医の手帳・風疹(4)

 風疹の予防にはワクチンが最も重要です。ワクチンの効果には、接種することで、自分を守る「個人予防」と、周りにいる接種できない人たちを守る「集団予防」があります。接種できない人とは、妊婦、1歳未満の子ども、免疫を落とす治療を受けている患者さんなどを指します。

 ワクチンを接種する際に、「ワクチンの副反応は大丈夫ですか」という問い合わせをよく受けます。残念ながら、一定の頻度で副反応が起こります。風疹に対するワクチンの副反応のほとんどは、発熱や発疹、接種した場所の腫れ、赤みなど、自然に治るものです。極めてまれに、重いアレルギー反応、血が止まりにくい、けいれんなどの重い症状がでることがあります。

 ただ、ワクチン接種の後に、起こってほしくないことが起こると、全てワクチンのせいにしてしまいがちですが、そのほとんどは、ワクチンとの関係は証明できません。これを有害事象と呼び、ワクチンの副反応と区別しなくてはいけません。

 風疹にかかると、ほとんどは自然に治りますが、学校や会社を休まなくてはならず、他の人にうつしてしまう可能性があります。風疹は、軽い風邪と区別がつかないことがあります。街中を歩き、妊婦さんにうつし、その赤ちゃんが一生取り返しのつかない後遺症をもって生まれてしまう。風疹に十分な免疫を持たない人は、知らないうちに社会に大きな負の影響を与えてしまう可能性があります。ワクチンを接種することしか、このような悲劇を防ぐ方法はないのです。

 風疹の流行を防ぐためにも、今回の制度の対象となる39~56歳の男性は、自分に風疹の免疫があるかどうかを確実に知ることが重要です。免疫が十分でない場合には、ワクチンを積極的に接種すべきです。(おわり)

アピタル:医の手帳>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/(新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野 斎藤昭彦教授)