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 原発で重大事故が起きた時に備え、甲状腺被曝(ひばく)を防ぐために周辺住民に配る安定ヨウ素剤の使用期限が4月、現在の3年から5年に延びる。配布にかかる手間の軽減を求める自治体などから要望が出ていた。日医工(富山市)が医薬品の安全性などを審査する「医薬品医療機器総合機構」と相談し、認められた。

 同社は国内唯一のメーカーで、原子力災害向けには丸薬とゼリーの2種類がある。今回の対象は丸薬のみで、4月1日の出荷分から使用期限を5年にする。

 東日本大震災後の2013年、国は原子力災害対策指針を改定し、原発の半径5キロ圏内の住民に前もってヨウ素剤を配ることを決めた。自治体は医師らを招いた説明会などで住民に配っているが、来ない人も多く、行き渡らせるのに苦労している。ヨウ素剤の使用期限が延びれば、配布作業を減らせると訴えていた。(伊沢友之)