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 がん細胞が栄養を得るための血管網をつくりだす「血管新生」の鍵となる仕組みについて、鳥取大学医学部らのグループが明らかにした。がんを兵糧攻めで死滅させる新しいタイプの薬の開発につながる可能性がある。

 研究グループの中心となった尾崎充彦准教授(腫瘍(しゅよう)病理学)によると、グループは、がん細胞内に多く見られ、がん転移や血管新生を促すことが分かっているたんぱく質「MTA1」に注目した。

 MTA1は血管の細胞内にもあり、実験で血管のMTA1が働かないようにした。皮膚の下に小さいがんをつくったマウスに、MTA1の働きをなくす試料を週に1回、4週間投与したところ、血管網を行き渡らせることができず、がん細胞が減った。

 これまでに開発された、がんの進行に伴う血管新生を抑える薬は、がんの種類によって違う薬が必要になったり、効き目が十分でなかったりした。血管づくりそのものに絡むMTA1を標的に薬を開発できれば、汎用(はんよう)性が高くなると期待できるという。研究成果は、がんの学術雑誌「オンコジーン」の電子版に掲載された。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(長崎緑子)