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 金沢市内の飲食店の経営者ら約100人が、金沢国税局から総額約12億円の申告漏れを指摘されたことが、関係者への取材でわかった。2015年3月の北陸新幹線の金沢開業後に客足が伸びて利益が膨らむ中、売り上げを実際よりも少なく見せかけて申告した店が目立ったという。

 関係者によると、金沢国税局は17年春ごろから、JR金沢駅周辺や市中心部の繁華街の店舗を相次いで調査。すし店や割烹(かっぽう)料理店、居酒屋などの個人経営者ら約100人に、所得税や消費税の申告漏れを指摘した。売り上げのうち現金分の一部を除外していた例が多かったという。申告漏れの総額約12億円のうち約4億円については、帳簿の仮装や隠蔽(いんぺい)行為があったなどとして重加算税の対象にしたとみられる。

 北陸新幹線の金沢開業から来月で4年。金沢市内の宿泊者数や外国人観光客数は増え、飲食業や観光業を中心に地元経済は好調だ。石川県内の路線価の最高地点はJR金沢駅前にあり、6年連続で上昇。同駅の乗車客数は17年度に2万2895人(前年度比1%増)と高止まりしており、富山県内の新幹線3駅の合計(1万1067人)の2倍を超える。

 好況下の業種や特定地域への大規模な税務調査はこれまでもあった。太陽光発電関連の約200社が総額約70億円の申告漏れを指摘されたことが昨年判明。「式年遷宮」でにぎわった伊勢神宮(三重県伊勢市)周辺の飲食店など約30業者が計約2億8千万円の申告漏れを指摘された事例や、兵庫県芦屋市の資産家ら50人以上が総額30億円超の申告漏れを指摘された事例などがある。