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 「女性蔑視だ」とメディアの発信が批判され、炎上する例が後を絶ちません。ネットニュース編集者の中川淳一郎さんは過激な動画が出てくる背景に「サラリーマンの悲哀がある」と指摘します。

     ◇

 今は非常に動画コンテンツの競争が激しい時代で、うまい動画が出てくる。すると、ウチもああいうのを作りたいと企業の中で言い出すんです。

 ネットは二番煎(せん)じが絶対勝てない世界なのに勝とうとする。そこで「エロ」という禁断の手が出て、炎上します。上司から突き上げがあり、さらにはシェア数や再生回数といった数字を突きつけられ、部下は広告会社と一緒にがんばって過激な映像を作ろうとする。これがセクハラ的な動画が出てくる背景です。

 だから炎上の原因には、サラリーマンの悲哀が詰まっているんです。「勝て」と上司に過度な重圧を与えられ、「勝たなくちゃ」と思い込む。

 でもネット上では面白い企画が毎日無数に出ているから、勝つのはきつい。勝ったらラッキーで、負けるのは当たり前なんです。でもネットの世界では結果が数字で出るから無理をする。

 ネットニュースの編集をやっていて、爆発的なPV(ページビュー)を取るのは1%程度。10%はなかなか良くて、20%はそこそこ。69%は全くだめなんです。

 炎上するような企画を作る会社の人は、1%を狙いすぎている。部下がそこそこウケる動画を作ったら褒めるべきなのに、ネットの世界を分かっていない上司が1%を狙えとけしかける。それが炎上の根幹にあるのではないかと思います。

 セクハラ動画の背景には、ネット社会の進展とともに、AV(アダルトビデオ)の罪というのも感じます。「男に乱暴されて喜ぶ女性」というファンタジーをAV業界は作り、一般化しちゃったんですよ。AVの世界はフィクションで、アニメと同じなのに、男が支配するというシチュエーションを男は事実だと思っちゃったわけです。だからセクハラが多発し、「#MeToo」で告発される。広告業界でもアホな作品ができてしまう。

 「機動戦士ガンダム」を見てもロボットが戦争する世界なんか誰も想像しないけど、AVの世界は信じてしまう。自分が誰かを苦しめるかもしれないことに無自覚なんですね。男には「妄想を信じるな」と言いたい。

 そしてネット時代は、昔よりコ…

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