ベネズエラ問題、決議案巡り米ロ対立 採択見通し立たず

ニューヨーク=金成隆一
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 マドゥロ政権の独裁的な支配への反発が広がり、政情不安が続く南米ベネズエラ問題を巡り、国連安全保障理事会で米国とロシアの対立が深まっている。両国がそれぞれ配布した決議案が28日にも採決される予定だが、拒否権を持つ米ロは互いを非難し合い、いずれも採択される見通しは立っていない。

 朝日新聞は、米ロが安保理メンバーに配布した決議案を入手した。

 反マドゥロ派で、暫定大統領就任を宣言したグアイド国会議長を支持する米国の案は、マドゥロ大統領が再選した昨年5月の選挙は自由でも公正でもなかったと「深い懸念」を表明。国際的な監視団を置いた上で「信用できる選挙」を実施するための調整を国連事務総長に求めている。国境沿いに集まる人道物資のベネズエラへの搬入の必要性も強調している。

 一方、マドゥロ政権を支持するロシア案は、ベネズエラに対する「武力行使の脅迫」に懸念を示し、情勢を「平和的な手段で」安定させることを求めた。米国が「あらゆる選択肢がある」(トランプ大統領)と軍事介入の可能性をちらつかせてきたことが背景にあり、人道物資の搬入は「ベネズエラ政府の同意と要請を受けて実施されるべきだ」としている。

 米ロは26日の会合で、激しく非難し合ったばかり。(ニューヨーク=金成隆一)