韓国・文政権の目算狂う 米朝合意なし、中国は想定済み

有料記事米朝首脳会談

ハノイ=武田肇 北京=冨名腰隆
[PR]

 ハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談が合意なしで終わったことは、南北関係の進展に前のめりで取り組む韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領にとっても打撃となりそうだ。大統領府は開催自体に意味があると強調したが、米朝関係の改善を前提に南北経済協力を本格化させようとしていた文氏の目算は狂うことになった。

 「南北間の鉄道・道路連結から経済協力事業まで、トランプ米大統領が求めるならその役割を引き受ける覚悟ができている」

 会談前の19日、文氏はトランプ氏との電話協議で、北朝鮮の非核化措置を引き出すために南北協力事業を活用してほしいと述べた。念頭にあるのは、中断している金剛山観光や開城工業団地の再開。いずれも米国が主導する経済制裁の緩和が不可欠で、文氏は今回の会談で制裁の一部緩和が実現することを期待していたとみられる。

 背景には、昨年2月の平昌冬…

この記事は有料記事です。残り1270文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません