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医の手帳・花粉症(1)

 花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされ、発作性反復性のくしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの一連の症状をきたす症候群のことです。季節性アレルギー性鼻炎・結膜炎とも呼ばれています。

 現在、日本人の25%が花粉症と言われていて、近年かなりの勢いで増えています。花粉の飛散量や大気の状態にも影響しますが、地域によっては、50%以上の人たちが花粉症を持っているというところもあります。

 アレルギーの原因となる花粉は、スギ・ヒノキ(春)、カモガヤ・オオアワガエリ(イネ科の植物・初夏~夏)、ブタクサ(キク科の植物・夏~秋)、シラカバ(春~初夏)などが有名です。日本では、約60種類の植物によって花粉症が引き起こされると報告されています。

 花粉が体内に入ってくると、どのような反応が起こるのでしょうか?

 ①私たちの体は「花粉」という異物(アレルゲン)が侵入すると、それを受け入れるかどうかを考えます。②排除すると判断した場合、体はこれと反応する物質を作る仕組みを持っています。この物質を「IgE(アイジーイー)抗体」と呼びます。③抗体ができた後、再び花粉が体内に入ると、鼻や目の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。④その結果、肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水・涙で洗い流す、鼻を詰まらせることで、花粉を中に入れないよう防御するなどの症状が出てくるのです。

 花粉症発症には、花粉の飛散量以外に、アレルギー体質、遺伝(花粉症の家族がいる)、ストレスなどが関与しているとされています。

 

<アピタル:1分で知る>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/minute/(新潟大学大学院医歯学総合研究科 小屋俊之准教授)