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 盲導犬を育成する中部盲導犬協会(名古屋市)が、愛知県新城市に犬と一緒に暮らせる特別養護老人ホーム(特養)を開設する。盲導犬と一緒に入所できる施設がなかった視覚障害者を受け入れようと計画した。引退した盲導犬が余生を過ごす「老犬ホーム」も併設し、4月1日にオープンする。

 「施設に入るから、もう盲導犬と一緒に暮らせない」。そんな視覚障害者からの声が協会には寄せられていたという。「その状況をなんとかしたかった」と協会常務理事の田嶋順治さんは話す。協会は湯谷温泉に近い新城市豊岡に土地を購入、約15億円をかけて特養の施設を建設した。

 引退した盲導犬の余生をどうするかも協会の課題だった。盲導犬は10年働き、12歳ほどで引退するのが通常だ。人間で言えば60歳ほど。まだまだ元気な元盲導犬は一般家庭に引き取られることが多い。だが、協会で面倒をみる老犬もいるという。新設する特養の隣に「老犬ホーム」も建設することにした。

 特養「翠華の里」は定員100人。全て個室で、うち20人は犬と同居可能な1階に入る。室内に犬のリードをかけるフックを設け、ベランダには犬用トイレもある。基本的には盲導犬と暮らす視覚障害者が対象だが、長年暮らしたペットの犬との入居も受け入れる。

 老犬ホームは隣地に建てた。周辺にドッグランのスペースをつくり、屋外に犬用の温泉もつくった。4月から、協会で世話している元盲導犬1匹がここで暮らす予定という。

 田嶋さんは「犬が好きな人なら、ふれ合うことで癒やし効果が得られるはず。おとなしくて人が大好きな元盲導犬は高齢者と仲良く暮らす資質があります」という。

 現在、入居者を募集中。問い合わせは「翠華の里」(0536・32・2510)。(宮沢崇志)