被災地、募る危機感「外国人に選ばれないと街が消える」

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内山修、渡辺洋介 角拓哉
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 外国人の受け入れを増やそうと出入国管理法が改正され、4月に施行される。人手不足が深刻な東北の被災地では、地場産業の「外国人頼み」が強まっているが、法改正がかえって流出を招きかねない、との声が出ている。なぜなのか。

 被災地の主要産業の一つは水産加工だ。法改正の業者向け説明会が3月上旬、仙台市であった。水産庁の官僚は人手不足の解消をめざすと説明した後、こう述べた。「新しい制度では転職や転居が自由。地方に住む外国人労働者が都会に行きたいと転職する場合、法的に止める手段はない」

 参加者たちは「外国人がいなくなったら、何もできない」と不安を募らせた。

 その一人、森下幹生さん(69)は、イカやサンマなどの加工を岩手県大船渡市で手がける。素材は季節ごとに変わる。加工の機械をそのつどは導入できず、人手に頼る。だが、日本人を新卒で採ることは厳しく、地元の人口が急減した震災からしばらくして、あきらめた。

 一方、1993年に受け入れ始めた中国人は、工場の被災に伴う一時帰国を乗り越え、いまや28人。従業員の2割を超えた。程度の差こそあれ、被災地の中小企業では珍しくない。在留資格はみな、技術を学ぶ名目の「技能実習生」だが、主力産業を支えているのが現状だ。動向は被災地の将来を左右する。

 改正法が施行される4月には…

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