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 米フェイスブック(FB)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は6日、FBを今後、プライバシーを重視し、より少人数で楽しむコミュニティーへと転換させる考えを示した。現在のFBは、大勢の人々と投稿を共有するデジタル上の「公共スペース」のような仕組みだが、今後は少人数のグループで、より安全にメッセージをやりとりできるようサービスの軸足を移す。

 ザッカーバーグCEOが6日のブログで表明した。ザッカーバーグ氏は、過去15年にわたりFBや傘下のインスタグラムが広く人々が交流する場を提供してきたが、「最近は、人々が、より私的な交流を求める動きが強まっている」と指摘。「ネットの将来を考えると、プライバシーを重視した交流基盤のほうが、今日の開かれた基盤よりも重要になる」として、FBを転換する考えを示した。

 具体的には、不特定多数へのメッセージ発信を重視する現在の仕組みから、限られた友だちと私的なやりとりを行う場へと転換。やりとりは暗号化して、プライバシー保護を強化する。また、「プライバシーや表現の自由などの人権を保護しない国には、データセンターを設置しない」とし、事実上、中国には進出しない考えを鮮明にした。

 投稿した内容や、メッセージは一定期間で消えるようにする。また、傘下のメッセージアプリである「メッセンジャー」、「インスタグラム」、「ワッツアップ」の間で相互に送受信できるようにする考えだ。今後数年かけてこうした方向転換を進める。FBは全世界で月間23億人の利用者を抱えるだけに、多くの人々に影響を与えることになる。

 FBは昨年9月、約5千万人分の利用者の個人情報が流出していたことが明らかになるなど、プライバシー保護の甘さが大きな批判を浴びてきた。9月初旬に170ドルを超えていた株価は、12月下旬には120ドル近くまで下落。ただ、今年1月半ばから株価は回復傾向にあった。ザッカーバーグ氏の6日のブログを受け、FB株の同日の終値は前日比0・73%増の172・51ドルだった。(サンフランシスコ=尾形聡彦