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 大リーグのオープン戦が続く米アリゾナ州で、パドレスの牧田和久(34)が、マイナー契約からメジャー昇格を勝ち取ろうと懸命に投げていた。「アメリカでは実績がない。崖っぷちというか、崖の下にいる。そこから登っていかないといけない」。自らの立場と心境を語った。

 西武での7年間で通算53勝、25セーブ、防御率2・83の成績を残したサブマリン(下手投げ)は、メジャー2年目に挑戦している。昨季は27試合で0勝1敗、防御率5・40。シーズン終了後、メジャー出場の前提となる40人枠から外れた。今春のキャンプは招待選手で参加しており、「少ないチャンスで結果を残すしかない。全く余裕はない」。

 キャンプ途中で左臀部(でんぶ)や左太もも裏を痛め、出遅れていたが、7日、そのチャンスが巡ってきた。レンジャーズとのオープン戦の七回、5番手で登板。先頭を遊ゴロに仕留めた後、連続四死球。次打者を59マイル(95キロ)のカーブで空振り三振させ、2死までこぎつける。だが、続く打者は通算224本塁打のペンス。粘られたあとの8球目、80マイルの直球を左中間スタンドに運ばれた。

 ようやく回ってきたオープン戦初登板だが、3分の2回を投げて3失点となった。「余計なランナーを出して一発を浴びるのは昨年と一緒だなと思います。今日みたいな投球をしていたらあとがない」と牧田は悔やんだ。次の登板予定について聞かれたが「いやあ、分からないですね」。必死にもがいている。(ピオリア=坂名信行)