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 昨年12月30日に商船三井客船の大型クルーズ船「にっぽん丸」が米国・グアムの港で桟橋と接触した事故で、国土交通省は8日、安全管理体制を見直すよう、海上運送法にもとづく安全確保命令を同社に出した。

 国交省は、ジョイスティックと呼ばれる装置を使って操船をしていた50代の船長が、前進するところを間違って後進させてしまったことが事故原因だったとした。船長は、操船の約3時間前までハイボール(350ミリリットル)を1・5缶飲んでいたが、操船時には酒気帯び状態にはあたらず、事故原因とは認めなかった。

 直後に米当局がおこなった飲酒検査で船長からアルコールが検知されていた。このことについては、船長が港に停船後、気持ちを落ち着かせるために缶ビール1缶を飲んだため検知されたものだと判断したという。エンジンを管理する機関長も一緒に飲酒していたといい、こちらは酒気帯び状態で勤務していたと認めた。

 同省によると、事故は昨年12月30日午後9時すぎ、船がグアムを出発した直後に起きた。船の後部に二つの穴があいたが、乗員乗客計624人にけがはなく、燃料漏れもなかった。横浜海上保安部が業務上過失往来危険などの疑いで捜査しているほか、国の運輸安全委員会も事故原因を調査している。