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医の手帳・花粉症(2)

 アレルギー性鼻炎は通年性と季節性に分けられ、季節性アレルギー性鼻炎を花粉症と呼んでいます。通年性は、ダニやハウスダストなどの年中どこにでもある異物(アレルゲン)が原因となりますが、花粉症はスギなどの花粉が原因となってアレルギー症状が引き起こされます。

 花粉症の症状は、アレルギー性鼻炎の3大症状の「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」に加え、「目のかゆみ」も伴うことがあります。これらの症状は、いずれも体内に侵入したアレルゲンを排泄(はいせつ)しようとする体の防御機能です。

 鼻内に侵入した異物を感知すると、くしゃみで異物を体外へ排泄しようとし、異物を洗い流そうと鼻水を多量に産生します。さらなる異物の侵入を防ぐために、鼻の粘膜がむくみ、鼻づまりをおこします。このように、人体にほぼ害のない花粉に対して、過剰な防御機能が働いてしまうことが、花粉症の病態といえます。

 このような鼻の症状は風邪の引き始めにも現れるため、最初の頃は「風邪かな?」と思ってしまうかもしれません。風邪は数日で改善しますが、花粉症は花粉の飛散期に症状が持続するため、数週間続く鼻の症状があれば、花粉症の可能性があります。

 また、花粉症は単に鼻と目の症状が現れるだけではありません。これらの症状により、集中力の低下や勉強・仕事の効率悪化、睡眠障害やイライラなどの精神的な負担も増加することが知られています。

 日本気象協会の発表によると、今年は例年と比較し、全国的にスギ花粉の飛散量が「やや多い」か「多い」と予測される地域が目立ちます。また、花粉が飛散しやすい日にも特徴があり、「晴れて」「暖かく」「風が強い」日には大量の花粉が飛散するため、これからの時期は十分な注意が必要になってきます。

<アピタル:医の手帳>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/(新潟大学医歯学総合病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 佐々木崇暢医師)