新快速「脱・痛勤」へ出発進行 JR西、朝夕に有料座席
朝夕の混雑時も「座って通勤」したいという要望に応え、JR西日本は16日から新快速電車で有料座席サービスを始める。首都圏では導入する鉄道会社が相次いでいるが、「脱・痛勤」の動きが関西でも加速するか。
今月上旬の朝8時ごろ、JR明石駅(兵庫県明石市)のホームに長い行列ができていた。到着した大阪方面行きの新快速は満員。出発時もドア付近まで乗客で埋まった。乗るのを諦めたスーツ姿の男性(45)は「10分ほど待ったら次の新快速が来るから」。有料座席ができたら、「パソコンを開いたり、資料を読んだりしたい時は利用したい」と話した。
平日の同じ時間帯の新快速の12両のうち、1両に有料座席「Aシート」(46席)が導入される。空席があれば自由に席を選べ、着席後に現金か交通系ICカードで追加料金500円を巡回する乗務員に支払う。
車内は落ち着いた木目調の内装で、座席はリクライニング機能と収納式テーブル、電源コンセント付き。前の座席との間隔は新快速の通常の座席より6センチ広い。大型の荷物スペースと、車いす対応のトイレも備えた。無料Wi―Fi(ワイファイ)も利用できる。
山陽・神戸・京都・琵琶湖各線(網干〈あぼし〉・姫路―野洲〈やす〉)で朝夕を中心に1日計2往復する。朝は兵庫県西部から三ノ宮や大阪方面に向かう通勤客が多く見込まれる。46席では途中駅の明石などで満席になる可能性もあるが、JR西は「試験的なダイヤ」と位置づける。
新快速だけでなく、18日に…