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 北朝鮮の国会にあたる最高人民会議の代議員選挙の投票が10日、北朝鮮各地で始まった。朝鮮中央通信は同日、選挙について「朝鮮の戦略的地位と国力が著しく強化された時期に行われる」とし、投票を呼びかけた。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長も10日午前、平壌にある金策(キムチェク)工業総合大に設けられた投票所で投票した。

 代議員の任期は5年で、前回選挙は2014年3月に実施された。同通信は、前回選挙の際、金正恩氏が賛成100%で当選するなど、計687人が代議員に選出されたと伝えた。

 脱北した元党幹部によれば、有権者は17歳以上で、選挙前に地区の候補者と有権者の名簿が掲示される。選挙は1選挙区1候補の信任投票形式で、投票用紙には候補者の名前がすでに記入されており、反対の場合は斜線を入れる仕組みになっている。

 選挙遊説はない代わりに地区の有権者会議が開かれ、候補者があいさつする。北朝鮮は選挙を政治的な祝祭と位置づけており、投票後に市民が野外舞踏会などを開くこともある。

 一方、同通信によれば、金正恩氏は、平壌で開かれた全国党初級宣伝活動家大会に送った6日付の書簡で、「革命情勢は我々に有利に発展している。全てが目的通りに進んでいる。極悪非道な制裁圧殺策動も破綻(はたん)を免れないようになっている」と主張した。(ソウル=牧野愛博)