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 千葉県木更津市議の石川哲久(のりひさ)さん(71)が9日夜、自宅で刺殺された。父親と祖父が元市長で、本人も2度、市長選に立候補し、市内では広く知られていた。今春の木更津市議選(統一地方選)には、後継として娘婿を立候補させるつもりでいたが、自ら立つことを決め、近く総決起大会を予定していた。その直前の悲報に、関係者や市民には驚きが広がった。

 石川さんは2010年と14年の市長選に挑んだが、敗れた。その後、15年4月の市議選に立候補して初当選した。現在、市議会の建設経済常任委員会の委員。また、市議会会派の「一新(あらた)の会」のメンバーで、この3月議会では会派の代表質問を行い、市の財政やまちづくりなどについてただした。

 関係者によると、石川さんは昨年1月、地元の有力者宅を娘婿を連れて訪問。国会議員秘書としての名刺を渡し、「跡取り」と紹介した。昨春の地域イベントでは、関係者に娘婿を後継候補として4月の市議選に立候補させることを明らかにしたという。

 ところが、その後、「色々と事情があって、また自分が立候補することになった」などと周囲に話すようになったという。石川さんは市議選に向け、17日に後援会事務所の開設と総決起大会を予定していた。

 一方、事件があった9日の午後1時過ぎ、石川さんは自宅マンション近くの旧知の知人男性宅を訪ねた。男性によると、地元であるJR木更津駅西口の商店街の再生計画や活性化策などを40分近く熱心に語っていた。男性は「市議2期目に向けてやる気十分だな」と感じたという。(吉江宣幸)