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 青森県弘前市は11日、市内の障害者支援施設「拓光園」で昨年7月、暴力を振るった男性入所者を女性施設長が殴るなどした行為があり、「虐待」と認定したと公表した。施設を運営する同市の社会福祉法人「七峰会」は「不適切な対応だった」として施設長を3カ月の減給処分にしたが、一方で「虐待にはあたらない」と主張している。

 市福祉政策課などによると、知的障害がある30代の男性入所者が他の入所者や職員らに暴力を振るい、駆けつけた50代の女性施設長が暴れる男性の頭を殴ったり蹴ったりしたという。男性にけがはなかった。

 男性は不安定になって暴れることが多く、施設長は市の調べに「自分も暴行を受ける可能性があるとわかればその暴行が収まるのではないかと思って殴った。ただその後も暴力は収まらなかったので、後悔している」と話したという。

 市は施設長の行為は障害者虐待防止法が定義する身体的虐待の「外傷が生じるおそれのある暴行」だと認定し、2月20日に県に報告。今月8日には同法人に改善計画の提出を求めた。

 同法人の高橋正安常務理事は「改善計画を15日までに提出し、再発防止に努める。暴力は許されないが、この件は施設長が殴りかかってきた相手に反撃したもので虐待ではないと考えている」と話した。男性は現在は別の施設に入っているという。(佐藤孝之)