小学校の卒業式にはかま姿で出席する女子児童が急増している。一方で、華美な服装の自粛を呼びかける自治体も現れた。それぞれの言い分は。
衣装レンタル・販売会社「晴れ着の丸昌横浜店」によると、小学校の卒業式用にはかまを借りる人が増えてきたのは2010年代。需要が増えてきた12年度から小学生のデータを集計しており、当初は数十件だったレンタル数は年々倍増。今年度は1千件を超えた。好みの衣装を借りようと注文時期も年々早まり、最近は卒業前年の夏ごろには問い合わせが殺到する。鹿島邦彦社長は「はかまは日本の伝統文化。小学生の時から着てもらうことはありがたい」。
近畿を中心にはかまなどのレンタルをしている「ファーストステージ」の近藤陽子事業部長は「小学生は保護者同士のつながりが強く、誰かが卒業式ではかまを着て目立つと、どこで借りたのかなどの情報が一気に広まり、翌年から急増する傾向がある」と解説する。「小学生でもスマホを持つ子が増えたこともあり、式後の記念写真などがSNSで拡散することも人気の広がりに影響している可能性がある」
一方、問題視する動きも起き始めた。