[PR]

 プロ野球で通算109試合に登板した6年目の27歳が、勝負の場を変えた。2月のキャンプ中に、栗山監督から打者転向を言い渡された日本ハムの白村(はくむら)明弘。球団は「投手」から「外野手」に守備位置登録を変更したと発表した。

 12日のイースタン教育リーグの楽天戦(鎌ケ谷スタジアム)。白村は初めて「2番左翼」として先発出場した。打球は飛んでこなかったが、「一球一球に緊張して、投手の時とはぜんぜん違う疲れがあった。しっかり練習して早く周りの選手に追いつかないと」。

 試合後はコーチとつきっきりで、走塁練習を行った。夕暮れの球場でスタートやスライディングを繰り返し、ユニホームは泥まみれだ。最後にグラウンドを後にすると、休む間もなく今度は室内練習場へ。「秘密の練習があるんで」と、2本のバットを持って入っていった。

 神奈川・慶応高では甲子園に3度出場し、慶大を経て2013年秋のドラフト6位で入団。2年目に50試合に登板したが、昨季は3試合で0勝0敗、防御率9・64だった。

 雪辱をかけた今季。キャンプの紅白戦で無安打無失点と好投した2日後だった。栗山監督に呼ばれ、打者転向を打診された。「そりゃあ、びっくりしました」。だが、気持ちを切り替えた。もう投手に未練はない。「気持ちはルーキーのころと同じ。やることがいっぱいあるし、野手として活躍したいという思いしかない」と言い切る。

 目標は、同じく大卒で日本ハムに入団し、3年目に外野手に転向した糸井(現阪神)だ。通算1504安打、158本塁打を放つまでの強打者に成長した。「心機一転。自分でも楽しみ」。持ち味は、187センチ、84キロの体を生かしたフルスイング。打者・白村の挑戦が始まった。(山口裕起)