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 アフリカ東部エチオピアの首都アディスアベバ郊外で10日に乗員・乗客157人を乗せたエチオピア航空の旅客機(米ボーイング737MAX8型)が墜落した事故を受け、同型機の運航を停止する動きが世界各地に広がっている。

 欧州32カ国が加盟する欧州航空安全局(EASA)は予防的な措置として、ロンドン時間の12日午後7時(日本時間13日午前4時)から同型機などの欧州での運航停止を指示した。それに先立って英国やドイツなどの航空当局も運航禁止を決定。英メディアによると、英当局の決定を受け、英バーミンガム行きのトルコ航空の同型機は12日、ドイツ上空を飛行中に出発地のイスタンブールに引き返すなど影響が出ている。

 AP通信などによると、欧州のほかで12日時点で運航停止を決めた国は、昨年10月に同型機の墜落事故があったインドネシアのほか、中国、シンガポール、インド、オーストラリアなど。

 同型機の運航を見あわせる航空会社も相次いでいる。エチオピア航空やトルコ航空、ブラジルのゴル航空、日本便もある韓国の格安航空会社(LCC)のイースター航空などだ。

 一方、米連邦航空局(FAA)は米国時間12日夕現在で運航停止などの措置に踏み切っていない。「調査は始まったばかりで、いかなる結論や処置につながるデータも得られていない」との声明を11日に発表。737MAXは運航可能な「耐空性」を引き続き満たすとの立場を維持している。ただ、米議会からは一時的な運航停止を求める声も出ている。

 今回の事故の原因は不明だが、エチオピア当局や米国の専門家らは事故機の記録装置ブラックボックスの分析を進めている。(ヨハネスブルク=石原孝、オースティン=江渕崇、ロンドン=寺西和男)

日本就航便に影響の可能性

 米ボーイング737MAX8型機を、日本への就航便に使っていた外国の航空会社は中国の廈門(アモイ)航空など4社あったが、いずれも使用を停止し、かわりにほかの機材を使っている。

 ただ、事故の同型機を使わないことで機材繰りが全体的に厳しくなる可能性がある。日本の国土交通省の担当者は「日本便の欠航は現時点で確認できていないが、今後影響が出る可能性もある」と話す。

 国交省によると、同型機を現在使っている日本の航空会社はないが、全日空は2021年以降に30機の導入を予定している。同社の広報は「今のところ判断がつかない。事故原因の調査中と聞いているので、その状況を注視していきたい」と話した。一方、日本航空は「導入の予定はない」という。

 石井啓一国交相は12日の閣議後会見で「今後の動向を注視しつつ、必要に応じて適切な措置を講じる」と話していた。