日米で前人未到の記録を刻み続けたイチロー。研ぎ澄まされた感性はバットコントロールだけにとどまらず、言葉の選び方にも表れていた。希代の打者が歩んだ道を、語録で振り返る。
イチローの主な発言(日付は現地時間)
「プロ野球新記録を達成した実感はまだわきません。でも一塁に立った時、球場全体から大きな拍手をもらってすごく感激しました」(1994年9月14日、この年の192安打目を放ち当時のシーズン最多安打を更新)
「花まるです。『たいへんよくできました』ですね」(94年10月9日、210安打でシーズンを終える)
「今年は阪神大震災があった。僕自身も合宿所で、寝ている最中の出来事。今でもあの怖さは忘れられない。多かれ少なかれ、誰もが被害に遭っている。だからこそ、野球をこんなに自由にやらせてもらえる喜びは、シーズンを通じて、みんな持っていたと思う」(95年9月19日、オリックス初のリーグ優勝)
「ついに来たか、という感じでしたね。(今の気持ちは)悪いのと、いいのと(両方です)」(96年7月21日、オールスター第2戦に救援投手として出場)
「22年しか生きていないけど、初めての気持ち。最高を超えています」(96年9月23日、自身のサヨナラ打でリーグ2連覇を決める)
「非常に気持ちいい。12分の1の確率で頂点に立ったということは、大きな自信になった」(96年10月24日、初の日本一)
「安打を打てば打つほど、1本の重みが増すことはあります」(99年4月20日、プロ野球史上最速の757試合目で1千安打)
「話すリズムや価値観が同じで、同じ空間にいて心地いい。僕の親を大事にしてくれる」(99年12月3日、妻・弓子さんとの米国での結婚会見で)
「自信はあるし、それがなけれ…

言葉でたどる大谷翔平の軌跡
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