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 九州で雨ざらしになっている寝台特急「ブルートレイン」を、四国で「宿」としてよみがえらせよう。そんなプロジェクトを、香川のうどん店の夫婦が進めている。クラウドファンディングサイト「Readyfor」(https://readyfor.jp別ウインドウで開きます)で、28日まで資金を募っている。

 元洋ラン農家でもある岸井正樹さん(58)と妻弓子さん(54)が営む「岸井うどん」(香川県善通寺市)のプロジェクト「阿久根で朽ちゆく寝台特急『なは』を救出! うどん屋夫妻の大挑戦」。現在、鹿児島県阿久根市の肥薩おれんじ鉄道の阿久根駅前に置かれている「なは」の寝台車をうどん店の敷地に移設し、宿泊施設「四国遍路の駅 オハネフの宿『ブルートレインなは』」(オハネフは車両の形式)としてオープンする計画。車両は大型のビニールハウス内に格納し、周囲を洋ランや熱帯フルーツなどで飾るという。

 岸井さんは4年前に現在の場所に店を移転したのを機に、子どもの頃からのあこがれだった「ブルトレ」の車両を使った宿を実現させたいと考えるようになった。引退後の車両の行方を調べるうち、阿久根駅前に寝台車2両が放置されていることを知った。

 かつて京都や大阪と鹿児島を結んだ特急「なは」の車両で、1両は専用車両として3両だけ製造された2人用個室「デュエット」。もう1両は2段ベッドが並ぶタイプ。いずれも、2008年の引退後、地元のNPO法人が改修して宿泊施設として使っていたが、14年に営業を停止し、駅前に置かれたままになっていたという。岸井さんがNPO法人の管財人に連絡を取って、昨秋、1両100万円で譲り受けることで合意した。

 ただ、移設には譲渡費、運送費、周辺整備費などを含んで1両あたり約1千万円がかかる見通し。まずは希少性の高い「デュエット」の移設をめざして、2月から資金集めを始めた。14日までに、目標額(700万円)の半分にあたる約345万円が集まったという。

 岸井さんは「まずは1両。いずれはもう1両も呼び寄せたい」と話す。2段ベッドの車両は、かつて瀬戸大橋経由で東京と高松を結んだブルートレイン「瀬戸」の車両と同型だといい、「将来は、『瀬戸』を四国に復活させたい」と夢を膨らませている。

 問い合わせは岸井うどん店(090・6286・0325)。(福家司)