[PR]

「トランプ王国」熱狂のあと 3年後のラストベルト:6

 ニューヨーク・マンハッタンを出発し、アパラチア山地を西へ。かつての産炭地や、天然ガス採掘で景気のよい街々では、多くの人が今もトランプ支持を語った。

 それでは、郊外はどうだろうか?

 オハイオ州の中心都市クリーブランドから車で南へ1時間の郊外、メダイナ郡のレストランで、居合わせた客に聞いてみた。同郡は住人の94%が白人。家計の中間所得は全米(5万7700ドル)を上回る7万1600ドル(約780万円)で、比較的裕福なエリアだ。

 私が初めてこのレストランを訪れたのは、2015年12月30日夜。まずは当時、3年前の雰囲気をお伝えしたい。

3年前、郊外でもトランプ熱

 1人で食事をしていた地元銀行員のジェイソン・グラバー(30)は、選挙に関心がある様子で、喜んで取材に応じてくれた。「例年は年明けに予備選が始まるこの時期になると、もっと選挙に関心を持つんだけど、今回はあまりに雑音が多くて、何が大切な事実なのかを見極めるのが大変だ」と話し始めた。

 過去には共和党候補に入れたこともあるが、「私は基本的には民主党支持層」と自己紹介した。2008年、12年と大統領選では2回続けてオバマに投票したという。

 ところが、最も強調したのは、共和党内レースで首位を走るトランプへの期待だった。

 「私が最も重視するテーマは経済です。トランプのようなビジネスマンを支持します。多くの支持者には、彼の掲げる政策が人気の理由のようですが、私にとってはビジネスマンであることが重要。政治に関わったことのないビジネスマンが大統領になれば、それだけで新鮮です。アメリカのメディアは、彼をもっと候補者として真剣に受け止めるべきだと思います」

 バーのカウンターでは、中年の白人夫妻チャーリー(52)とジェニファー(48)がそろって飲んでいた。トラック運転手のチャーリーは開口一番に「トランプが一番の候補だね」。隣に座ったジェニファーは「そうかしらねえ」と笑いながらも、「利益団体に頭を下げなくてよい、利益団体が買収できないトランプに国家運営をやらせてみたい」と語った。

アメリカ大統領選挙で巻き起こった「トランプ旋風」の実態を取材しつづけてきた金成隆一記者が、ふたたびラストベルト(さび付いた工業地帯)を集中的に取材しました。全6回、有料会員限定です。

 最も印象的だったのは、30~…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら