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 大阪市西成区の女性准看護師(当時29)に対する強盗殺人罪などに問われた日系ブラジル人のオーイシ・ケティ・ユリ被告(34)に対する裁判員裁判の判決が14日、大阪地裁であった。上岡哲生裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。

 判決によると、被告は2014年3月22日、小中学校の同級生だった岡田里香さんを、西成区の岡田さん宅で刺して殺害。現金約6千円などを奪い、岡田さん名義のクレジットカードを不正に使った。

 検察側主張によると、被告は当時、ビザが切れて不法残留の状態だった。親密だった中国人女性に会うために中国に渡ろうと、パスポート(旅券)を持っていなかった岡田さんになりすまして旅券を取るために殺害したとされる。

 公判で弁護側は、被告が犯行当時、突然別人格が現れる「解離性同一性障害」の影響で心神耗弱状態だったと主張。被告の責任能力が争点となった。

 検察側は、被告は犯行後に証拠隠滅をするなど合理的で目的に合った行動をしており、行動を制御できていたと指摘。弁護側は鑑定医の証言などから、被告が犯行時は別人格に行動を支配されており、行動を制御する能力が著しく失われていたとして減刑を求めていた。

 被告は14年5月、不正取得した岡田さん名義の旅券を使って上海に渡り、拘束された。17年1月に中国当局から引き渡され、大阪府警が逮捕した。(畑宗太郎、大部俊哉)